協会について

Q. そちらは動物愛護センターや保健所と同じですか?

違います。「動物愛護センター」は、一般的に行政が運営する機関ですが、当協会は行政の運営ではなく、公益財団法人として独立した団体です。県や市からの助成金はかなり以前に打ち切りになりましたので、皆様からの寄付金や付属動物病院の収益などにより施設を運営しております。

Q. 支部などはありますか?

残念ながらございません。「神奈川県動物愛護協会」という名称から、県内に支部があるように思われたり、日本動物愛護協会の神奈川支部と思われることがありますが、1958年の設立当初から独立した財団として港北区で活動を行っています。県内に支部を持ち多くの皆様のお役に立てれば良いのですが叶っておりません。しかし、動物保護施設と動物病院を併設し、60年に渡り活動を続けている団体が、日本では弊会が唯一という状況ですので保護施設の運営の難しさをご理解いただけましたら幸いです。

動物の保護について(ノラ以外)

Q. 飼えなくなった動物はすぐに引き取ってくれますか?

登録して順番待ちになります。施設では常時猫40頭、犬15頭、その他10頭程度を保護しております。現在保護している動物が譲渡され、部屋が空くと順番を待っている犬猫を新たに保護をするという形をとっています。ですので、保護依頼の登録をして頂き、順番を待って頂く必要があります。
動物の愛護及び管理に関する法律にはペット飼育に関して、その動物が命を終えるまで適切に飼養するように努めることが記されています。<終生飼養>
〈動物愛護法〉

現在は、保健所でもご自分で新たな飼い主を探す努力をしていない場合、引き取り拒否されることが多くなっています。ペットには飼主さんが全てですので、努力は惜しまないでください。

Q. 飼っているペットを事情により手放さざるを得なくなりそうですが、どうすればよいでしょうか?

動物にとって一番悲しいことは家族(飼い主)との別れです。飼育が継続できる方法がないか考えてみて下さい。

・入院するので世話を する人がいなくなる…
 → 長期で預かってくれるペットホテル等もあります。

・自分が高齢で 面倒を見きれない…
ペットシッター等、お散歩やお世話の代行をお願いすることも出来ます。

・引越し先が ペット飼育不可で…
住宅情報を見るとペット飼育が可能で安価な物件も多くあります。

・家族に動物アレルギーが出てしまった…
部屋を制限する等生活空間を分けることや、部屋や動物を清潔に保つことで症状の軽減を狙えます。

どうしても手放さざるをえなくなった場合は、新しい飼主(里親)を探すという手段があります。

Q. 保護している動物などの里親探しを行いたいのですが、どのような方法がありますか?

ペットの里親探しは時間や手間がかかる場合があります。まずは、身内や知人など信頼できる人に相談してみるのが安心です。子犬や子猫などはすぐに里親が決まる場合もありますが、成犬や成猫、または病気を持っている動物や他人に懐きにくい動物の里親探しはなかなか決まらない場合もあります。いずれにせよ、早めに着手していくことが重要です。

・ポスターを作製して里親を探す…
ポスターにはなるべく詳しくその子の情報や、性格等を記入して、写真をカラーで入れると注目してもらえます。掲示をお願いする場所としては、動物病院や動物用品等扱うお店だと、動物に関心のある人がいる場所なのでたくさんの人に見てもらえます。また、スーパーなどもお願いすると掲示してもらえるところもあります。

・インターネットで里親を探す…
現在、インターネットではたくさんの里親さんを探す情報を掲載しているサイトがあります。そこに情報を載せて里親さんを募集します。ただし、ネットでは希望してきた人がどんな人か分からないので、希望してきた人がどのような人か、年齢や家族構成、飼育環境等がきちんと確認できるかどうかを予め確認しておくようにしましょう。

・里親会に参加して里親を探す…
里親さんを探すために、会場に動物を連れて行き、直接見に来他人達に動物を紹介するのが里親会です。いろいろな所で行われていますが、それぞれに参加の条件があると思うので、確認してみて下さい。
当協会でも里親会を開催していますが、参加するには診察など必要な条件がありますので、詳しくは当協会までお問い合わせ下さい。

また、ノラ猫などの子猫を保護し譲渡する場合には、ワクチンの接種や便の検査、不妊去勢手術を行ってから譲渡するのが安全です。

譲渡について

Q. 保護動物の新しい飼主(里親)になるにはどうすればいいの?

まず、当協会の譲渡条件をお読みください
→〈譲渡条件〉

当協会の条件に当てはまらない場合でも、保護団体により条件は違いますので尋ねてみてください。

Q. すぐに動物たちの見学に行ってもいいの?

譲渡希望でのご見学は、HPぼ見学お申し込みフォームからご希望内容などをお送り頂けましたら、担当スタッフからご連絡申し上げます。施設が幾つかの小さい建物に分かれているため、必ずスタッフがご案内を致します。突然のご訪問の場合、ご案内できないことが多いため、見学は事前の予約をお願いいたします。
尚、譲渡ご希望以外の見学等はお電話にてご連絡ください。

Q. 譲渡が決まれば、すぐにその場で動物をもらえますか?

その場で動物をお渡しすること行っておりません。後日、協会スタッフがご自宅まで動物を連れて訪問し、飼育環境を拝見させて頂ます。またトライアル期間の設定もありますので「すぐにもらえる」という形ではありません。

Q. 譲渡の際には何が必要ですか?

費用 フード 住居 お届け ケージ キャリー

ノラ猫について

Q. ノラ猫を保護してもらえますか?

当協会では原則として、ノラ猫の保護は行っておりません。ただ、交通事故などで傷ついたノラ猫がいた場合、当協会の付属動物病院での診察および治療が可能な場合があります。なお、治療費などは連れてきていただいた方にご負担いただけますようお願いしております。まずは、お電話にてご相談ください。

Q. ノラ猫を捕まえてどこか違う場所へ持って行ってもいいですか?

猫をみだりに殺傷することや、捕まえて他の場所へ捨てる行為は法律で禁止されています。飼い主のいない猫も、動愛法において「愛護動物」と位置付けられているため、排除はできません。

動物の愛護および管理に関する法律44条(罰則)
・愛護動物を殺したり、傷つけた者 → 5年以下の懲役または500万円以下の罰金
・愛護動物を遺棄した者 → 1年以下の懲役または100万円以下の罰金

Q. ノラ猫にエサをやらなければ猫たちはいなくなるのではないですか?

猫には自分の縄張りがあるので、エサをもらえなくてもほとんど遠くへ行くことはありません。飢えてゴミを荒らしたり、家屋に侵入したりして生きていくためには何でもするので、新たな問題が発生します。

Q. ノラ猫が近寄ってこなくなるような方法はないのでしょうか?

ハッカ油や柑橘類の皮など猫が嫌う臭いや超音波器具などの忌避方法を根気よく続けて、猫にとって居心地の悪い場所であることを学習させることです。ただし、猫が地域から居なくなるわけではありません。

Q. 近所のノラ猫の手術を行いたいと思っているのですが、何をどうすればいいですか?

まず、弊会附属動物病院で猫に不妊去勢手術を実施するためには体重が1㎏を超えていなければなりません。また、出産後は2ヶ月以上経てからにしております。(動物病院によって手術のタイミングは異なりますので、事前にご確認ください)
きちんとご飯を食べられて栄養状態も良い子猫であれば、およそ生後2ヶ月ほどで体重が1㎏を超えてきます。

Q. 不妊去勢手術に関する補助金はありますか?

不妊去勢手術に関しての補助金が存在する自治体も増えてきていますが、自治体によって申請方法や対象が異なるため、あらかじめ動物病院に電話などで確認をしてください。
なお、当協会では、川崎市と横浜市ともに猫の不妊及び去勢手術補助の指定動物病院となっております。

例:
・横浜市の場合…
登録動物病院で不妊去勢手術をした、市内に生息する飼い主のいない猫、1頭につき5,000円
詳細はこちら

・川崎市の場合…
補助を申請できるのは、市内在住で、市内において飼養管理されている猫の飼い主の方、もしくは市内において所有者の判明しない猫を責任をもって世話している方が対象。協力動物病院指定獣医師のもとで実施した手術に限り、メス1頭あたり3,000円オス1頭あたり2,000円の補助金がでます。1世帯あたり申請できる頭数は、3頭までです。
詳細はこちら

Q. ノラ猫の不妊去勢をしたいのですが、自分で捕まえるのが難しいので捕まえに来てくれますか?

原則5頭以上でノラ猫の捕獲代行も行っていますが、手術の込み具合や他の業務との兼ね合い上、すぐに行くことが出来ない場合があります。当協会では捕獲器の貸出も行っていますので、可能な限りご自身で行って頂くようお願い申し上げます。

Q. 近所のノラ猫(手術済み)にエサをあげているのですが、近隣から糞尿の臭いについて苦情を言われてしまいました。どのような対処をすればいいのでしょうか。

猫は柔らかい砂がある場所を好んでトイレをしますので、自分の庭などにトイレスペースとして砂場を作ってあげましょう。反対に、トイレをされたら困る場所に水をまくなどして、猫が寄り付かないようにしましょう。
また、エサなどもきちんと片づけを行っていないと、臭いの原因にもなります。近所の方たちも快適に暮らしていけるように、エサやりさんがちゃんとノラ猫たちの面倒をみれてこその『地域猫』です。

Q. 家の庭でノラ猫が子猫を生んでいました。これ以上増えないように親と仔猫に不妊去勢手術をしたいが、いつごろ捕まえればいいのでしょうか?

子猫は生まれてから2か月までは親猫と一緒にいさせてあげてください。

・子猫の手術は生後3か月~5ヶ月以内で…
動物病院によって手術できる時期が違いますが、当協会では子猫の体重が1キロを超えたら不妊去勢手術の実施が可能です。また、子猫が最初の発情期を迎えるのは生後5ヶ月くらいからですので、それまでに手術を行うよう心掛けてください。

・親猫は4か月でまた発情する…
親猫の場合は、産後2ヶ月を過ぎれば手術をすることができます。そして、親猫は産後4か月でまた次の発情期が来てしまいますので、それまでには親猫の手術を済まさないといけません。いつ頃産んだのかをしっかり覚えておく必要がありますので、ご注意を。

Q. 道端で弱っている子猫を見つけてしまいました。近くに親猫がいる様子はないです。とりあえず、何からすればいいのでしょうか?

まずは本当に親猫がいないかどうか確認しましょう。ここで触ってしまうと、人のにおいが子猫についてしまい、万が一親猫がいた場合でも親猫は育児を放棄してしまう可能性があります。しばらく様子を見ても親猫が戻ってくる様子がなければ、できるだけ早めに近くの動物病院に連れていき、診察してもらいましょう。

・家のペットとは一緒にしないよう注意!
ノラ猫は病気に感染している可能性が高いため、ご家庭ですでにペットを飼っている場合は子猫から病気が感染することがないよう、部屋を分けるなどしてペットとの接触を避けるようにしてください。

・もし自分の家で預かれないなら
ペット不可の住宅などご自身で預かれない場合は、知人や友人に一時的に預かってもらえないか相談してみてください。その際には、きちんと里親を見つける努力をすること、期限を決めることを約束してから預かってもらうようにしてください。

ノラ猫は所有者のいない動物となるので、ケガをしているノラ猫を見つけ治療をしたいと思っても、治療費などは拾った方が自費で負担することになってしまいます。
しかし、最近ではそういったノラ猫の保護に対して協力的な動物病院も増えてきており、またこういった活動に積極的に取り組んでいる団体も増えております。
自分一人では難しいかもしれませんが、当協会も含め、こういった活動に関心のある人や団体にまずは相談をしましょう。猫が嫌いな人も、興味がない人も一丸となって協力し合っていくことが大切です。

ノラ猫を捕まえて病院に連れて行く事は個人の方々がボランティアとして取り組んでもらっておりますが、不妊去勢手術に関しては、自治体によって補助金が支給されている場合もあります。
横浜市の場合はノラ猫、飼い猫に関わらず不妊去勢手術を行うと1頭5,000円まで補助金が支給されます。
また、当会でも、『ノラ猫へらし隊』という会員制度を設けており、ノラ猫の手術のサポートやTNR活動を応援させていただいております。また、ノラ猫の捕獲の方法、手術についてなどの相談も承っております。

動物虐待

Q. 近所の公園でノラ猫に虐待をしている人がいます。犯人を捕まえたいのですが、手伝ってもらえないでしょうか。

Q. 近所で犬を飼っている人がいるが、ろくに犬の世話しておらず、水飲みも空のままでした。この飼主に、飼育方法の改善指導をしてほしいのですが。

その虐待と思われる現場の『証拠』を集めていくことが警察などの捜査を進める上での重要な手掛かりとなります。動物の飼育環境の改善などの指導ができるのは保健所(生活衛生課や愛護センターなど)の管轄となっており、また、動物虐待に関しても犯人を逮捕することができるのは警察であるため、保健所や警察といった行政機関に呼びかけるにはできるたけ正確で、多くの情報が必要になります。

・その虐待は現在行われているのか?
虐待については「現在行われていること」でなければ立件することができません。「現行犯」であることが最も有力ですので、もしそういった現場に遭遇した場合は、できるだけ早く(その場で)警察や行政に電話することが大切です。

・いつ・どこで・誰がやったのか?
動物虐待は現行犯でないと立証するのが難しいです。その事件はいつ起きたのか、どこで起きたのか、それらを証明できるものがあると、捜査を行ってもらえます。具体的には、現場の写真を撮る、動物病院の診断結果など、証拠をたくさん集めておくことが重要になります。

動物の虐待は“犯罪”とされています。また、2013年の動物愛護法の改正によって、飼育怠慢(ネグレクト)に関しても虐待に該当するようになりました。
動物虐待が犯罪であるという認識はまだまだ一般的には低いですが、市民の関心や声が高くなっていくにつれて、警察も本格的に捜査に取り組む姿勢が強くなってきました。
きちんとした状況証拠を集めた上で慎重に話を進めて行くことが、動物虐待問題の解決の道へとつながります。

迷子

Q. 近所で迷子の犬を見つけました。首輪もなく、飼主がわかりません。どうすればいいのでしょうか?

Q. 自分の不注意で、ペットが玄関から飛び出て逃げてしまいました。探したいのですが、まず何をすればいいのでしょうか?

迷子のペットを逃げた場合も、ペットを逃がしてしまった場合も、まずは近所の方にそのペットを見かけていないか聞いてみましょう。まずは、最寄りの警察(交番)と保健所(愛護センター)に連絡をして、迷子の犬を見つけたことを連絡して、迷子のペットを見つけた、もしくは迷子にしてしまった旨を伝えましょう。
首輪や鑑札などがついているかも確認し、そのペットの特徴がわかるポスターを作成して、近所のコンビニや動物病院などにお願いして貼りだしましょう。
ペットが見つかったときは、警察やポスターを張った場所などにきちんと連絡を入れ、問題が解決したことを伝えるのを忘れないようにしましょう。
当協会でも迷子動物の情報を提供いただければ、ポスターの掲示などご協力いたします。

飼っているペットを逃がす可能性は誰にでもあります。普段から首輪をつけ、鑑札など飼主がわかるものをつけておきましょう。また、飼主の連絡先が入った “迷子札”が付いていると、見つけた人からすぐに連絡がくることもあります。

大切なペットが逃げてしまったら、すぐに探すようにしてください。

野生動物

Q. ケガをした野生動物を見つけてしまいました。どうすればいいのでしょうか…

神奈川県では傷ついた野生動物を保護、野性にかえす取り組みをしています。傷ついた野生動物を見つけたら自然環境保全センターか市営の動物園に連絡すれば受け入れをしてもらえます。その時、動物は保護した方が持ち込む原則になっているので、保護するときは手袋をする等自分が怪我をしないように注意が必要です。また、傷ついているように見えても保護の必要がない場合や受け入れてもらえない動物もいるので、連絡の際に確認しましょう。

・巣立ちビナではありませんか
成長したヒナはすぐに自立するわけでなく、しばらく親と一緒に過ごしてさまざまなことを学んでいきます。このような巣立ったばかりのヒナを巣立ちビナといいます。
巣立ちビナはうまく飛ぶことができずに地面におりて休憩していたり、親鳥がエサを運んでくるのを待っていることもあります。親鳥は近くでヒナの様子を見ていますが、このときに怪我をしていると間違えられて保護されてしまうことがあります。そうなると親鳥とヒナを引き離すことになり、飛び方やエサのとり方を学べません。
しばらくヒナの様子を観察し、鳴いたり動いたりして元気なようであればそのままにしておいてください。

・受け入れしてもらえない動物たちがいます
ドバトやカラスはゴミを荒らしてしまったり、増えすぎたりと、人や他の動物に悪影響を与えるとして受け入れしてもらえません。
また、アライグマやタイワンリス、鳥ではガビチョウなどは生態系に被害を及ぼすおそれがある種は特定外来生物として国に指定されている為、受け入れをしてもらえません。